DIVE!! The STAGE!! ~夏空に咲く 水しぶきの花びら

あなたは1度ハケた俳優が上半身濡らされて戻ってくる舞台を見たことがありますか?

 

 

 

 

この土日は先週木曜に初日を明けた「DIVE!! The STAGE!!」を見てきました。

いつもなら大楽が終わってから感想文を書くんですけど、これは早めに書かねばならんな、という気持ちになりました。

隠す必要もないのでバッサリいいますね。ガラガラです。

 

どれくらいガラガラか*1っていうと、ありがとうで終わる話は得意でもお願いしますで終わる話はなかなか出来ない推しが初日明けて早々にお願いしてきたくらいです。*2

良作ならば満席、駄作ならばガラガラになるとは限らないのが舞台作品の悲しいところですが、この作品はひいき目無しに良作だと思います。

 

 

ストーリーは飛込競技をやっている中高生が東京オリンピック出場を目指す、というごくごくシンプルなもの。そこに思春期の揺らぎ・アスリートとしてぶつかる壁なんかがあって、みんながもがいてもがいて、自分の進みたい道を見つけて前に進んでいく。

 

なにかと肌色面積の多さばかりが話題になりがちですが、そんなものは秒で慣れます。テニスやバレーや野球やバスケの舞台がユニフォームでおかしくないのと同じように、彼らは当然水着です。だんだん服着てる方がおかしいような気がしてきます。この舞台のために鍛え上げられた俳優たちの肉体はもはや芸術です。それを見るだけでも劇場に来る価値はあると思います。

最低限しか隠されていない体では何も嘘はつけません。照明が浮かびあがらせる体の陰影は正直です。呼吸による筋肉の動きもすべて見えます。筋肉と筋肉の隙間を伝う汗は美しいです。

何故か財木琢磨さん演じる沖津飛沫くんだけが、物語序盤だけ、飛び込んで袖から戻ってくると上半身がびちょびちょです。最初は汗かと思いましたが、いくら汗っかきの財木さんでもあんなに汗かくわけがないです。あれはなんなんでしょうね。不思議です。*3

9人もいれば好みの体が必ずいると思います。どうぞ、劇場へ。

 

飛び込みはどう表現するのか。もうまどろっこしいので、ネタバレですけど言ってしまうと、本当に飛び込みます。可動式の装置がうまい具合に飛び込み台になり、彼らはそこから装置で隠されたマットに向かって飛びます。高さは3mくらい?もう少しあるかもしれない。前宙・バク宙・そのたもろもろ。彼らはアクション俳優ではありませんが、芝居のタイミングでぽんぽん飛びます。主演の納谷健くんの飛び込みがものすごく綺麗なんで見てください。

ここはしっかり見せたい!という飛込演技の場合、ここで活躍するのがパフォーマーキャストです。さらに高い位置(5mはありそう)からワイヤーアクションやエアリアルでぐるぐる回りながら降りてきます。都合上あまり照明があたっていないのが残念ですが、目をこらして見てください。なんかすごいことやってます。

是非、劇場へ。

 

とはいえ、鍛えられた肉体も見事な飛び込みも作品全体のスパイスでしかありません。メインは少年たちの今への・未来への・自分への揺らぎです。

知季・陵・レイジは中2、要一と飛沫は高2。思春期真っ盛りで揺れまくりです。選択肢はまだ無限にあって、その中から自分で選んで自分で掴み取っていく物語です。私は思春期も選ばなかった人生も遠く過去に置き去りにしてきているのに、客席で彼らの抱えるあの苦しみを追体験しているようでした。みんなお芝居上手いね。

苦しさを一緒に味わうからか、彼らが自分の生き方を決めたその後の気持ち良さがすごいんですよ。これを感じてほしいです。希望しかねぇ、未来は明るいに違いない、みたいな。杉江くんは前向きになれる作品だって言ってましたね。ほんと、そうだと思います。悩んでいる人、一歩前に進みたい人、背中を押してもらいたい人、劇場に行きましょう。

 

スポ根は苦手だというなら恋愛ものとして楽しんでください。かわいいカップルもいます。私は飛沫くんに恭子ちゃんが無理して見せようとする余裕がたまらなくいじらしくて好きです。

子供の物語が嫌だというのならコーチや連盟会長に注目してください。彼らにも物語があります。

いろんな見方ができる作品だと思います。劇場で確かめてください。

 

メインキャスト3人の見せ場が多いことは保証します。レイジくん・陵くんも確かな見せ場があります。ファンの方は安心して劇場へ。

ライバルキャストはもう隠してもしょうがないですけど、物語の都合上、展開の都合上そこにいる感が否めません。出番は少ないです。でもみんなすごく頑張ってます。前説から全力投球です。彼らが出てくると場がいっきに賑やかしくなります。彼らにも描かれていないだけで同じようなことが起きているんだろうってことが容易に想像できます。見てください。キャストはみんなすごくいい仕事をしているんです。劇場で見てください。

 

初日以降、キャストがぽつぽつと来てねもっと来てねアピールをしていますが、制作側から直接された記憶がありません。他人任せにすんじゃなあああああああいって感じです。企業努力をお願いします。

会場ではリピーターチケットを売っているそうです。なんなら前方席もまだ売っているそうです。私は既に4回見ましたが、会場のどこでリピチケ売ってるのか分かりませんでした。もっと頑張ってくれ。

 

劇場に行けばいろんな特典が得られます。

リピーター特典は舞台写真です。今から全種揃えようと思ったら東京大阪全通が必要になりますが、6公演見ると3種揃うので誰のファンでも自分の推しの写真をそろえることは可能です。なんで主演の写真が2番手3番手より数少ないのか*4、ファンの方はぜひアンケートを使って制作を殴ってください。

プレミアムシートという名の前方席にも特典が付きます。先行時、なぜか公式サイトではなくプレイガイドサイトにだけ前方席だと書いてあったあのプレミアムシートです。後ろ姿でキャストがずらっと並んだクリアポスターとキャスト勢揃いのL判写真と水着柄のマステです。マステかわいいです。L判写真はメイン3人が奥にいてまともに写ってないことを反省してほしいです。逆に言うとメイン3人以外のファンは損しない写真です。

1番簡単に特典を手に入れる方法は、なんでもいいのでSNSに#ダイ舞を付けて投稿した画面を見せることです。A2版のポスターがもらえます。渡される時はたしかくるくる巻いてある状態でビニール袋が被せられていたと思います。これはいい写真ですし、簡単に手に入るのでぜひぜひ。

 

ハッシュタグ付けて投稿して宣伝してねって言うけど、ハッシュタグ検索するのなんてもともと興味ある人だけじゃん?宣伝にならんよね。

公演日の朝に時間と当日券情報だけをツイートしても誰にも響かないよ。

 

チケットのリンクをひたすら貼ってきましたが、もう私は定価で見ろなんてまだるっこしいことは言いません。なぜなら後出し特典後出し特典でキャストのファンは手元にチケットをだぶつかせているからです。ちょっと検索すれば半額レベルの譲渡にぶつかると思います。私は制作側ではないので、チケットの実売枚数が増えるよりも客席にいる実際の人数が増える方が嬉しい。どんなにチケットを持っていても、1人では1つの座席しか埋められないのです。とにかく見て欲しいのです。ツイッターの検索窓にご希望の日付と譲渡と入れるだけです。さぁ。

 

全18公演、すでに1/3の6公演が終了しました。私はあと8回見ます。劇場でお会いしましょう。

*1:終わったから書きますけど、3連休の真ん中日曜日のお昼の公演で10列目までのプレミアムも空席があり、11列目以降の一般は14~15列がすでにまばら、そこから後ろはほぼ全部空席ぐらいのレベルでした。

*2:普段の推しは「それぞれ事情があるから来れないのは仕方がないので気にしないで」って言います。

*3:あれは本人が思いついてやっていたそうです。セームを絞ってたんだとか。後半どんどん濡れ方が激しくなっていました。

*4:後日、納谷くんとライバルダイバーのお写真が追加されました。出来るなら最初から頑張って欲しい。